10月アニメ”ノイタミナ”「舟を編む」について
応援します、全力で。
10月から放送が開始されるアニメ“ノイタミナ”の「舟を編む」が今から楽しみで仕方がありません!!
原作は三浦しをんさん著の同名小説『舟を編む』で、2012年に本屋大賞を受賞し、2013年には松田龍平さん、宮崎あおいさん主演で実写映画化もされています。当時とても話題になったので恐らく知っている方も多いはず。
“言葉”に真摯に向き合い、辞書作りに邁進する主人公とその仲間との深い絆の物語は、涙なくしては読めません。私も大好きな作品です…!
そんな『舟を編む』が、何とアニメになって帰ってきたー!しかも、雲田はるこ先生がキャラクター原案!これを最高と言わずしてなんというべきか!祭りじゃー!
さらにCVがこれまた最高で、主人公の馬締光也を櫻井孝宏さん、馬締の相棒である西岡正志を神谷浩史さん、そしてヒロインの林香具矢を坂本真綾さんという、完璧な布陣。見ました?PV見ました?最高じゃないか!
監督は黒柳トシマサさん。シリーズ構成は佐藤卓哉さん。あまりお二人について詳しくないのですが、調べてみたら「少年ハリウッド」のコンビなんですね。大変申し訳ないことにこの作品は視ておらずなんとも言えないのですが……でも評判は良かったようなので、制作スタッフにもとても期待しております!
私の中の期待値ハードルがぐんぐん上がっていて、正直アニメが始まった後にその上がり切ったハードルをくぐることにならないかとひやひやしています。なので、努めて冷静になろうと必死でございます。でも、三浦しをん先生も絶賛しているから、期待はどんどん上がっていく~。
【三浦しをん氏からのメッセージ①】
— アニメ『舟を編む』公式@2016年10月 (@funewoamu_anime) 2016年8月18日
シナリオ、絵コンテ、美術設定など、どれもこれも感嘆のため息が出てきます。
スタッフのみなさまの情熱が詰まった作品になりそうで、とっても楽しみです!
しかも、雲田はるこさんに、キャラクター原案としてご参加いただけるとは!
(続く)#舟を編む
【三浦しをん氏からのメッセージ②】
— アニメ『舟を編む』公式@2016年10月 (@funewoamu_anime) 2016年8月18日
アフレコにお邪魔したのですが、キャストのかたがたも実力派ぞろいで、すごかったです……。
完成品をテレビで拝見したら、私はどうなってしまうのでしょうか。
全文は公式サイトで!https://t.co/9yupbFezk0#舟を編む
しかも、なんとアニメ化だけでなく、雲田はるこ先生自らコミカライズも決定しているとのこと!
舟を編むに関しましては、アニメがスタートする10月から、落語心中を連載しておりましたITANにて、コミカライズも担当させて頂く予定です。馬締くん達を漫画でも動かせることにわくわくしております。合わせてよろしくお願いします😄 pic.twitter.com/NiqDbTR7FQ
— 雲田はるこ (@KUMOHARU) 2016年8月18日
死ねない。なんとしても生きねば。
公式HPのコンテンツには「スペシャル」(近日公開)とあるので、まだ何か隠し玉があるのかとワクワクしています。
そして、私が現時点で一番注目しているのが、アニメ“ノイタミナ”が『舟を編む』という素材をどう料理するのかということです。というのも、アニメ化が発表された当初のキービジュアルとあらすじがこちらですよ。
【舟を編む 作品紹介】
— アニメ『舟を編む』公式@2016年10月 (@funewoamu_anime) 2016年3月17日
本作は、マジメで口下手な「馬締光也」と社交的なチャラ男「西岡正志」の2人の男が、新しく刊行する辞書「大渡海」をつくり上げるまでの情熱と友情を描いた心熱くなる物語です。 #舟を編む #noitamina pic.twitter.com/zifkCPqcBr
ノイタミナ、君。わかっているぢゃないか。(急に森見登美彦風)
もとも原作・映画のあらすじは、
玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。
なんですが、
アニメ公式HPあらすじは、
口下手なのに営業部員の馬締光也と、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡正志は、偶然、街中で出会う。
中型国語辞典『大渡海』の刊行計画が進む、出版社・玄武書房のベテラン編集者・荒木は、自身の定年を間近に控えて後継者を探しに躍起になっていた。そんな中、西岡から馬締の話を聞き、彼をスカウトすることに……。
「人をつなぐ言葉を編む」
伝わらない言葉。伝えられない想い。
これは、そんな不器用な人間達の物語である。
ノイタミナ、私はわかっているぞ。
君、何かを狙っているな?
という心境でございます。
さて、ここから少し人を選ぶ話をするので上記の流れで怪しいと感じた方はお別れです。
三浦しをん先生は、私が尊敬する作家のおひとりです。
有名な話ですが、三浦しをん先生はBL愛好家です。BL作品についてご自身の思いのたけがあふれすぎているレビュー本を出版されるほど、BLについての愛が深い方です。
以前とあるイベントで山本文子さん(『やっぱりボーイズラブが好き - 太田出版』の著者で100人以上のBL作家にインタビュー経験があるこれまたすごいお方)が、三浦しをん先生と飲んだ時のエピソードを話していたんですが、
太古の昔から、マンモスを狩った後に休憩している男性二人を、炎を起しながら(いいねぇ)って見ていた女性たちが絶対にいるはずなんですよ。我々はその血を受け継いでいるんだと。BL好きとはもはや業“カルマ”。
……出した結論が面白すぎじゃありません?どんなトークテーマですか。でも我々にBL好きでいいんだと思わせてくれる金言です。
そんなエピソードが出てくる三浦先生を、腐女子の大大大先輩として非常に尊敬しています(もちろん作家としての三浦先生も尊敬しています)。
ということで、三浦作品はどれもこれもBLメガネ※をかけて読むと大変楽しめる作品が多いのです。
※BLメガネについては以前のこちらの記事を参照ください。
kenmi3411.hatenadiary.jp
それを物語っているのが、三浦しをん特集が組まれた『ダ・ヴィンチ』2013年2月号でのこと。なんと特集内で「腐女子座談会」なるものをやっているのです。参加者は三浦しをん先生、編集者の大川薫さん、芸人のサンキュータツオさん(腐男子)、BL小説家の松岡なつき先生。
座談会初っ端から、三浦作品の中で腐女子的に萌えた作品について語るというとんでもない座談会です(公式を前にして堂々と2次創作を語れるというすごい場。サンデー公式か)。
その座談会では、『舟を編む』についても触れられています(少し作品についてのネタバレがあります)。
雑誌切り抜きを引っ張り出してきた。
ちょっと見えにくいと思うので引用しますと、
――まずは三浦作品の中で、腐女子的に萌えた作品を教えてください。
タツオ 僕は『舟を編む』の西岡と馬締くんです! 西岡は馬締くんによってコンプレックスを引き出されて……だんだん二人が特別な存在になっていくのがいい。西岡がチームを抜けるって言った時の、馬締くんの心ぽっかり具合を見逃しちゃいけない(拳で机を叩く)!
三浦 (爆笑)ありがとうございます。
公式爆笑してる――――っ!
さらに
タツオ 僕が何に萌えるかっていうと、「絆」なんですよね。お互いがどう特別になっていったのか、どう絆ができていったのかを知りたい。相手がいないと成り立たないという相互補完的な関係に萌えるんですよ。
一同 わかる!!
大川 馬締くんは西岡とともに過ごしたことで、社会性が育まれて、人間的にすごく成長する。でも13年後の描写では、馬締くんのコミュニケーション能力は落ちて、元に戻っていて、いかに西岡の存在が大きかったのかがわかるんです!……あの、私、連載の途中から『舟を編む』を担当させていただいておりまして。三浦さん、挿絵の雲田はるこさん、私で腐女子三つ巴みたいな感じだったんです(笑)。なので、作品の邪魔にならないように、連載中は三浦さんにはあまり萌え的な感想はお伝えせずにいたんですよ。でも雲田さんとは「やばい! 萌える!」みたいな話をずっとしてました。
三浦 なんだよ~入れてほしかったよ(笑)!
公式むしろ話に入れずくやしがってる――――!!
ここまでさらけ出しちゃう三浦先生が本当に大好きです。
ということで、話が長くなりましたが、私は今回のキービジュアルを見た時にビビッと受信してしまったわけです。実際のところ蓋を開けてみないと何とも言えませんが、「舟を編む」のアニメは馬締くんと西岡さんの二人にスポットを当て、色々と狙いに来くるんじゃないかなと思っています。むしろ、もはやスポット当たっていなくても十分楽しめる要素は含まれているのです。
BLメガネかけなくても本当に楽しくて素晴らしい作品です。
ぜひぜひ、たくさんの方に視ていただきたいっ!!